2020年3月27日
札幌教区の皆様へ
カトリック札幌司教区 教区長 勝谷太治司教
 
新型コロナ肺炎感染拡大防止のための措置について
 
札幌教区では新型コロナウィルス感染拡大防止のため、公開ミサと公開の集会を自粛して きました。北海道に於ける緊急事態宣言は解除されましたが、感染が終息に向かっているわ けではなく、急激な感染拡大がどうにか抑えられている状態です。ここ数日、教区顧問や司 祭評議員、そして道内の専門家の意見を聞きながら慎重に検討してまいりました。そして、 クラスター感染の防止のための集会の自粛は引き続き、今以上に気を緩めずに取り組まなけ ればならないと言う結論に至りました。事態は私達が感じているほど楽観的なものでないよ うで、強い危機感を維持する必要があります。私達に必要とされていることは、全ての国民 とともに、この感染症を押さえ込むまで努力を続ける覚悟です。私達にとって最大の意味を 持つ聖週間の典礼は、一方では普段のミサよりはるかに感染拡大のリスクが増します。更に、 専門家は公開ミサの再開についても強い懸念を表しました。社会的な責任を果たす為にも、 社会にリスクを与える行為はたとえ信仰の行為であっても自制すべきと言えるでしょう。そ の為、現状での判断として、この感染症が終息するまで、(諮問した専門家の意見は分かれ ていますが、おおむね7日から20日間以上感染者0が続くか、治療薬が開発されるまで、) 聖週間典礼、および主日の公開ミサ、公開の集会を自粛することにいたします。この期間が 終了するまで、主日、守るべき祝日のミサへの参加義務を免除します。聖週間典礼は、バチ カンからの教令(別紙参照)に従って、会衆無しの典礼が司祭のみによって行なわれます。 洗礼式等は、個別に実施してください。
 
復活の主日以降について、聖体の秘跡に与れない期間が長く続くことは相応しいことでは ありません。その為当面、主日の典礼は、参加者を分散させるなどして限定し、別紙に示す 条件を満たして、ミサ・集会の祭儀を実施することを勧めます。たとえば、地域別に時間を 分けてミサ・集会の祭儀を複数回実施する。あるいは月の第何週目の主日をどの地区の信者 のミサにすると言う形で参加者を限定する。また、ミサ参加希望をあらかじめ登録して参加 者を限定して実施する等、様々な工夫をして毎週ではなくても信者がミサ・集会の祭儀に参 加できるようにしてください。その為に、期間中、司祭には1日に3回以上のミサをする許 可を与えます。また、今までのように、参加者が少人数のミサ、平日のミサも、別紙の条件 を満たしていれば可能です。尚、部外者の参加がない小規模の修道院、外部の方との接触が ない観想会等の修道院での聖務日課やミサ・集会祭儀等は、これまで通りです。結婚式はで

きるだけ自粛し、葬儀にあたっては十分な感染防止策をとって実施してください。
 
この措置は、私達が感染しない為にと言うよりも、知らない間に私達が感染源となり、そ れによって感染した人が命を落とす可能性を排除する為です。すなわち、私達の犠牲を通し て失われるかもしれない「いのちを守る」為の行為であることをご理解ください。
 
世界中で爆発的感染が起こり、世界の主だった都市で教会のミサは捧げられなくなってい ます。そんな中、イタリアでは、コロナウィルス患者の臨終に立ち会い病者の秘跡を授けた 司祭たちが50 人以上も感染して死亡したと報道されています。日本においても都市部では 同様の爆発的感染が起こりうる状態です。このような世界情勢にあって、教皇様は、「新型 コロナウィルスのパンデミックに対して、全世界の祈りと思いやり、優しさで対抗していき ましょう。一致を保ちましょう」(2020年3月22日「お告げの祈り」でのことば)と呼び かけ、下の意向で祈るよう呼びかけておられます。
 
聖週間典礼は、司祭たちによってそれぞれ教区、小教区の信徒と霊的につながって捧げら れます。この期間、信徒の皆さんには、霊的に一致し、教皇様の意向にあわせて、以下の祈 りを捧げてください。
 
 この病で亡くなられた人々のため  病床にあって苦しんでいる患者とその家族の為  献身的に働いている医療関係者の為  対策を講じる立場の人達が正しい判断を下せるように  この病が1日も早く終息するように
 
困難に直面している私達が、世界の人達と連帯してこの試練を克服できるよう、神の祝福が 与えられますように。

 

ミサ・集会の祭儀を実施するにあたっての条件
 
・ 換気を充分に行なう ・ 隣の人との距離を充分に空ける ・ 参加者はできるだけマスクを使用する(応唱による飛沫飛散防止のため)。
 
 
その他留意すべき事 聖歌を歌うことはできるだけ避ける。
 
<既報済み注意事項> 1. 一般的な衛生対策として、咳エチケットに配慮し、手洗いを心がけましょう。聖堂や信 徒会館の入り口に、手指消毒用のアルコールを設置しましょう。 2. 体調不良の場合は、無理をせずに、ミサの参加の自粛をお願いします。具体的には、咳、 発熱、呼吸困難ですが、特に、咳や37.5℃以上の発熱などの風邪症状がある人は当面の 間、ミサに来ることをお控え下さい。 風邪に類似した症状で体調が優れない場合は、主日のミサに与る義務を免除します。 3. 聖堂入り口などに用意された聖水盤は、使用を控えます。(聖水ではなく聖水盤に不特 定の人が触れる事による接触感染を防止する為) 4. 体調に不安がある場合、ミサ中にマスクを着用して構いません。また聖書朗読者や先唱 者、侍者にあっても、同様にマスクを着用して構いません。 5. 司祭や臨時の聖体奉仕者をはじめ、御聖体を手で拝領する方は、必ずミサ前に充分に手 を洗ってください。 6. 口(舌)での聖体拝領はご遠慮ください。 7. ミサの前にチボリウムの中へ信徒用の小さいホスチアを信徒各自が入れることをしば らく停止する(ピンセットの使い回しを避ける為)。典礼係など特定の人が奉納の前に 概数を入れるようにする。 8. 聖体拝領はホスチアのみにして御血の拝領はとりやめる。 9. 不特定の方々が接触するドアノブなどの消毒をこまめにするようにしてください。


 
今回の新型コロナウイルス肺炎感染拡大は私達人類が経験したことのない未曾有の出 来事になりつつあります。今世界はパンデミックを避けるために必死の努力をしています。 私達信仰者は、四旬節のミサが行なわれないという大きな犠牲を強いられています。しか し、札幌教区のみならず、日本の他の教区、そしてローマ教区をはじめ世界中の教区の多 くが同様の苦しみを共有しているのです。バチカンにおいても集会は自粛され、教皇フラ ンシスコは、バチカン広場に人が集まらないようにビデオでメッセージを発しています。
 
 
異常とも言えるこの現象は、私達にとって大きな試練ですが、同時に苦しむ多くの人達 と連帯して試練に立ち向かう四旬節の最大の犠牲となります。多くの信徒の皆さんはこの 期間御聖体に与ることができません。しかし、教会においてミサは捧げられています。
 
『(司祭が祭儀を行うこと)それは司祭の霊的生活のためだけでなく、教会と世界の善のためにもな ります。なぜなら「たとえ信者が列席できなくても、感謝の祭儀はキリストの行為であり、教会の行為 だからです」』
教皇ヨハネパウロ2世の回勅『教会に命を与える聖体』より
信徒の皆さんは、たとえミサに参加できなくてもこの教会共同体の一部であり、一 つのからだである世界の教会とつながっているのです。聖体拝領という形で、秘跡的 な一致を味わえなくても、自分が世界の共同体とつながっているキリストのからだの 一部分であるという確固たる信仰を持って、聖体の秘跡の本来の意味を黙想し、祈り による霊的聖体拝領をしてください。
フランシスコ教皇はメッセージの中で、感染に苦しむ患者の為、また献身的に奉仕 している医療現場の人達のために祈るように呼びかけておられます。残りの四旬節の 期間、全教区民で心を合わせ、今回の災難を世界が克服できるよう祈りと犠牲を持っ て過ごしましょう。
※霊的聖体拝領の助けとしてミサのネット配信の声が上がっています。しかし、申し訳ありませんが札幌教
区では設備と人員の関係でできません。代わりに東京教区でミサを中継配信していますのでそちらをご覧く
ださい。

                          FACEBOOK  

型コロナウイルス感染に関するお知らせ

 

 

司祭、修道者、信徒の皆さまへ
カトリック札幌司教区 
教区長 勝谷 太治 司教

新型コロナウイルス感染に伴う公開ミサの中止について
 
札幌教区の皆様に新型コロナ肺炎感染拡大に対する札幌教区の取り組みについてお知らせいたします。皆様ご存知のように新型コロナウイルス感染に対する対策が新局面を迎え、政府の専門家会議でも今後の1、2週間の対策をどう講じるかによって、その後の感染者数の増加のスピードを抑えるのに大きく影響する分水嶺の時期であると判断されています。北海道は東京に次ぎ感染者数が多く広範囲に及んでいます。従いまして、札幌教区として、これから2週間、感染者拡大のスピードを抑えることに協力するために、道内専門家の意見を聞いた上で、次の通り対策を講じます。

① 2月27日(木)から3月14日(土)まで、公開のミサ・集会祭儀や集まりを行わないこととします。特に3月1日と3月8日主日のミサに関して、信徒として守るべき日曜日と守るべき祝日にミサ聖祭に預かる義務を免除します。
  ただし、各自において、その日の朗読箇所を読み、祈りをささげるようにして下さい。

② 小規模な参加者で行うミサについても公開ミサであり突然の外部の方の参加の可能性のある場合は人数の如何に関わらず実施しないでください(専門家によると、北海道の地方に於ける感染は人数の多さによらないと考えられています)。やむを得ず実施する場合も、先に出した指針を徹底してください。また、司祭が感染すると最大の感染拡大者となるので司祭自身が感染者とならないよう注意を払ってください。特に聖変化や聖体拝領の時の飛沫感染、接触感染予防には細心の注意をするようにしてください。

③ 結婚式や葬儀は、十分な感染対策を取ったうえで行ってください。

④ 部外者の参加がない小規模の修道院、外部の方との接触がない観想会等の修道院での聖務日課やミサ・集会祭儀等は、この限りではないこととします。

ミサの中止決定は、教区始まって以来のことであり、私達信仰者にとって苦渋の選択でもあります。それ故に事態の深刻さを認識し、この危機を乗り越えるための皆さんの理解と協力をお願いいたします。そして感染した方々の回復と感染の終息のためわたしたちの母である聖母マリアの取り次ぎのもと、父である神に祈りましょう。

***************************************************************

To the Catholic Faithful living or visiting in Hokkaido.
I hope and pray you are enjoying good health.

As you are aware the spread of the Corona Virus has begun to disrupt our lives even here in Hokkaido. Wishing to err on the side of caution, in conversation with my consultors I have decided to ask the parishes in Hokkaido Diocese to refrain from having liturgical services for the next two weeks, February 27 (Thursday) to March 14 (Saturday). I would also ask that even Masses with few participants be included in this directive.

This is probably the first time that most if not all of us have had to experience something like this. Let us continue to pray for those who have become ill with this virus, and ask Our Blessed Mother to intercede for all of us during this time.

If you have any questions or would like more clarification please do not hesitate to call your parish or your pastor.

Asking God’s Blessings on you and your families, especially at this time.

Bernard Taiji Katsuya
Bishop of Sapporo Diocese

小野幌教会の鐘の音

2022年1月1日神の母聖マリアの祝日 ミサ

2022年1月2日日曜日 主の公現(祭日)ミサ